熊本 慈恵病院の告知について


熊本 慈恵病院の告知について
http://jikei-hp.or.jp/20151113-2/

熊本の慈恵病院のWEBサイト上で当団体とは無関係だという内容の告知と
当団体の運営方針に関するコメントを頂きました。

その中で3点のご指摘をいただいておりますが、内容に一部誤認がございましたのでコメントいたします。

(1)サイト上で、このような呼びかけが行われている。
「中絶を考えられている方へ『産んでくれたら最大200万円相当の援助』」があります」
赤ちゃんの命は大切ですが、当院の電話相談の際にお金を交換条件として提示する事はありません。

→交換条件としてではなく、経済的な理由でやむを得ず中絶をされている実母様に対して、経済的な援助してくれる里親様が存在するのを知る事で、産んで養子に出して助かる命ならば、助けることが出来るという選択肢がある事を知っていただくための内容です。
実際に事情があって健康保険の使えない妊婦さんの出産で帝王切開になると100万円近い費用がかかったり、赤ちゃんの状態によっては高額な費用のかかる処置が必要な場合であったとしても、そういった費用を援助する事を里親様には事前にお約束いただいております。

 

(2)特別養子縁組マッチングアプリを開発中である。
・実親さんは無料で登録されるが、養親候補さんには毎月課金される。
・マッチングが成立すると50万円の負担金が養親候補さんにかかる。
・広告を購入すれば養親候補の検索順位が上がるオプションも検討中。
・このシステムにより年間に億単位の収益が見込まれる。

→現在開発中の内容で未決定の部分が含まれます。月額課金は3000円程度の低額に抑えようと考えています。マッチング成立時に、現在までのアプリを使わない場合、648000円の負担金をご負担いただいておりますが、アプリをご利用いただくことで、人的な作業を減らし50万円以下に価格を下げる事ができると見込んでいます。
里親様が広告購入するような仕組みは考えておりません。里親様の検索順位を上げる事のできる仕組みは、里親様の努力によって上がるように設計しております。例えばブログで話題を取り上げたり、ポスターを産婦人科にはってもらうような活動をして頂いた場合、成果としてポイントを付与し、上位に表示されやすくなります。
数億円というのは収益ではなくあくまでも売上げ見込みですので、経費は今までと同じように売上げに比例して大きくなります。年間3000組のマッチングができる環境を想定しておりますので、最大15億円程度の売上げは見込まれますが、そうなると経費も億単位でかかってくることになるでしょう。年間3000組のマッチングを実現できる体制を整える事により、中絶で命を落としている赤ちゃんが年間20万人とも言われるなかで、産んで養子に出すという選択肢を知ってもらう事で1%~2%の2000人~4000人の命を救う事ができると考えています。
日本のNPO法人が事業を行う際に数字の目標を持たない事は悪しき風習と考えています。
将来的に内部留保が残ったとしても、役員報酬は取っておりませんし、アプリの開発に投資して利用者の利便性を高めていくような形で利用者に還元することになります。
デリケートな仕事だからこそ、書類の輸送や契約締結、簡単なQ&Aなど機械に代替できる事はすべて機械にまかせて、人間にしか出来ない心のケアなどの大事な仕事に100%人間のリソースを集中する為のアプリでもあります。

(3)代表者は3年程度で事業を売却する予定である。
特別養子縁組には成立後もケアが必要です。
特に問題となるのは、「真実告知」です。
あっせん団体の代表者には養親さんと長くお付き合いする覚悟が求められると思います。
また、事業自体を売却できるのか疑問ですが、多くの人が閲覧できるサイトでそのような表明をすべきではないと考えます。

→ケアが必要だからこそ、担当者個人にまかせるのではなく、システムとして誰が担当しても同じクオリティのサービスができるような仕組みにするのは当然の事です。
したがって、経営者が変ろうが、担当者が変ろうが、同じクオリティのサービスを提供するためにはアプリ等を利用したシステム化は重要な事です。
私自身の経営者としての経験で、3年である程度の実績は出せると考えておりますし、逆に何年も長々と同じ人間が権力を持つことのほうが害が大きいと考えます。次の世代の能力のある経営者に引き継げるような組織風土を構築する事は、これからのNPO法人としても透明性を確保し社会的な価値を高めるうえでも重要だと考えますし、起業家として、社会的に重要な仕事であればあるほど、例え成功し大きな力を持ったとしても、1人で独占すべきものではなく、志の高い人が皆でシェアして育てていけば良いと考えています。
創業して3年位でいつでも買い手の現れるような組織を作る事は経営目標として当然ですし、逆に買い手の付かないような魅力の無い組織や、不透明な会計のあるような組織がこういった命を扱う仕事に従事することのほうが、よっぽど不幸だと思います。

 

最後に。
当団体といたしましては、慈恵病院の活動に関して非常に尊敬をしておりますし、母子のセーフティーネットとして無くてはならないと思います。そして、特に未受診妊婦さんの出産には大きな危険を伴いますから、出産前に相談を受ける事も非常に重要です。そういった中で「赤ちゃんポスト」という言葉は本当は使いたくはありませんが、しかし、それでも何故使っているかというと、その言葉で検索されて当団体を知ってもらう事により、実際に救われる命が有るからです。今回慈恵病院の懸念は当然の事だと考えますし、多くの皆様に不安を与えたのであれば、それは全て当方の責任でございます。

NPO法人 全国おやこ福祉支援センター 代表理事 阪口 源太